ポジティブシンキングのウソに騙されるな

先日の
「お金持ちになれるという自己啓発は全てウソ」
への感想と質問を頂戴しました。

10年くらい前、無料占いやってたのでみてもらったんです。

すると、あなたは金運がすごくいい大金は入らないけど、一生食いっぱぐれない困ったら必ずお金が廻ってくるって自信満々に言うので、まあ気分よく聞いていました。

その頃から、少々家計がシンドイなというときや、ホントに困り果てたことが起っても、なんか上手くことが運んで、状況が勝手によくなっていく、という経験を多くしました。

これは、「私は絶対食いっぱぐれないから大丈夫」って思い込んでいるから、悲観せず前向きに頑張れた?
つまり無意識にポジティブシンキングをやってた結果じゃないだろうか、と思っていたんですよ。
どうなんでしょうか?

というお尋ねです。

ポジティブシンキングについては、すでに心理学の実験などを通じて、その有効性が否定されています。

物事をいい方向に考える、などの他愛もないものはいいとして、ポジティブに考えれば成功するなどという安易な考えを持つのは危険です。

会社をつぶす社長の典型的なタイプが楽観的でチャレンジ精神旺盛な人であることをご存知でしたか?

私は20年ぐらい前に借金が1千万円あり、夜も眠れない日々が続いていました。
何しろ教室の年間売上が1千万円程度でしたからね。

その時ある知人が、自分は借金が3千万円あるが、夜眠れないなどということはない。
自分はポジティブだから。

と言っていました。
自分は成功すると確信しているとも言っていました。

その後、ネガティブな私はベストセラーの本を出し、億の収入を得ました。

そしてその友人は破産し、家族は離散しました。

この一事を見ても、ポジティブシンキングに意味がないことがわかるでしょう。

なぜポジティブシンキングに意味がないかと言うと、人が把握できる思考の範囲など、大海に浮かぶ小舟一艘分しかないとあのユングも言っているからです。

ポジティブに考えたとしても小舟一艘分ぐらいしか考えられていないということ。

そして、大海に当たるのは、潜在意識。
人が簡単に気づくことのできない心の奥の奥にある意識。

それが私たちを突き動かしているのです。

ポジティブシンキングなんてウソだよ、と言われてムッとする人も多いです。
それは深層心理で、自分でも疑問に感じているからです。

ネガティブな人を見つけては、「お前はネガティブだな。ダメだ」とダメ出しをするのは、自分の奥深くに隠し持っているネガティブな部分が刺激されるからです。

真にポジティブな人間は、他人を否定したりしません。

さらに本物のポジティブ人間は自分をポジティブだとも思いません。
なぜか。
それは自分の中にネガティブな部分がないから。

比べるものがなければ、何がポジティブなのか、自分ではわからないはずなのです。

「オレはポジティブだから」と言うっていうことは、オレの中にネガティブなところがあるんだ、と言っているに等しい。

さて、ご質問の女性。
彼女の人生はなぜうまく行くのか。

それは行動に理由があるはずです。
人生を動かしているのは、
思考より行動。

彼女は行動がポジティブだったはずです。

稼げる資格を身に付けている。
自分をステップUPさせる勉強をしている。
見習うべき人を見つけて、近寄り学んでいる。
実力者の気持ちを掴んでいる。
自分ができることをうまくアピールしている。

さて、どうでしょうか。
この中のいくつかは当てはまっているでしょう。

また彼女からご回答を頂けたら、ご紹介させて頂きます。

1千万円の借金があった私が継続したのは、文章を書く練習を重ねたこと。
実に20年も修行しました。

さらに出版を実現させるために、出版社へのアプローチを続けたこと。

ポジティブシンキングより、ポジティブアクションこそが人生を実り豊かにする最高の秘訣です。

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