侮れない杉村太蔵氏の話し方
杉村太蔵さんという元衆議院議員がいらっしゃる。
人生をしくじった経験をこれでもかと、面白おかしくお話をしてくれて、テレビで引っ張りだこ。
多くの人は彼のことをコメディアンのように受け取っているかもしれません。
杉村太蔵さんのスピーチ力をあなどるなかれ
しかし、彼をあなどってはなりません。
彼のスピーチ力は、テニスの腕前と並んで一級品!
コミュニケーションブリッジの話し方を、すでに体得されていらっしゃるのです。
一例を挙げてみましょう。
若いときの節操のなさをお話した場面。
「杉村太蔵の24、25はサル」(語尾を強く言い切り、間を空ける)
「二股、三股は当たり前」
「それまではふつうのサラリーマンなんですよ」
「それくらい政治家になるつもりはなかったんですよ」
彼の話し方の特徴。
センテンスはいつもひとつ。短く言い切りがたの話し方。
間をしっかり置いて、強い言葉で話す。
まさにコミュニケーションブリッジの話し方!
決してダラダラとは話さない。
営業マンやプレゼンターなど人前で話すチャンスのある人には、ぜひ参考にして頂きたい。
だから彼の話は説得力が強く、聞く人の記憶に強烈に食い込んで来る。
スピーチの天才ですね。
話下手の話が頭に入って来ないわけ
話が下手な人は、同じ内容でもこんな話し方です。
「杉村太蔵の24,25はサル同然でして二股三股は当たり前の状態だったんですが、それまではふつうのサラリーマンなわけで、それぐらい政治家になるつもりはなかったっていうことなんですね」
センテンスが途切れず、間もない。
本人は間をとっているつもりなのですが、聞き手が話をイメージするにはあまりにも短い。
全ての言葉に強さやスピードの変化もなく、どこが大事な点なのかも伝わって来ない。
これでは聞き手は話を想像するいとまがない。
話は途中で頭に入らなくなる。
だから記憶にも残らず、心が動くこともない。
杉村太蔵さんの発信力。
そして自分を道化に見せて大衆の気持ちをつかむ力。
秀吉にも似た政治力を持つこの男から目が離せません。
杉村さんはもう少し政治のことを勉強し、年齢を重ねて落ち着きを身に付けたら、また政界に戻って来るのでしょう。
その時は大化けする可能性もあると思います。
彼を見下している人は、あとで後悔するはず。
スピーチ力、雑談力は気軽に身に付く
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