一緒にいて楽しい人になれる!誰も気づかなかった話の聞き方
こちらはコラム「あなたの話はつまらないと言われてしまう理由」の続編です。
一緒にいても楽しくないと他人に感じさせる理由。
それは話し方、伝え方以外にももう1つあります。
一緒にいて楽しい人は、自分の話をする時に、自分の体験を相手にも同じように感じさせようとすると、先のコラムでお話しをしました。
実は、相手の話を聞く時も同じ法則が働くのです。
一緒にいて楽しい人は、相手の話す内容を自分も体験する意思を持って話を聞きます。
相手にしてみますと、自分の話す世界に入って来てくれて、自分の感じたことを同じように感じてくれて、気持ちをわかってくれる人に、大きな親しみや好意を感じるのは当然のことでしょう。
聞き上手は相手の話す世界に入って行く
聞き上手が人知れずその内部で行っていること。
それは相手の話を想像しながら聞くことです。
相手が「三連休どこにも行ってないよ」と言ったら、その姿を想像します。
まるで自分が連休中ずっと家の中にいる気分になるのです。
すると相手が家の中でゴロゴロしていたり、スマホをいじっている場面が浮かんで来ます。
その場面を想像の中で体験すると、
「それはつまんなかったね」とか「ついダラダラするよね」などと言う共感の言葉が生まれます。
さらにその想像から話をふくらませて、
「じゃ、着替えてないんじゃないの?」とか「いいもの食べてないんじゃないの?」などと聞いてくれます。
すると相手は「あ!自分と同じイメージを描いてくれた。気持ちもわかってくれた」と感じます。
二人が同じ場面を思い描き、気持ちも共有すると、特別に楽しい話ではなくても自然と笑顔が浮ぶのです。
面白いことに、二人が同じ世界を共有できると、人は喜びを感じるもの。
一緒にいて楽しい人って、こんなところに理由があったのですね。
話を聞くのが苦手な人が話を逸らす理由
話を聞くのが苦手な人は、相手の話す場面を想像せず情報へと思考を走らせるので、相手の思い描く世界とは逸れたところに話を持って行きます。
例えば「高速道路はすごく渋滞していたみたいですよ」とか「ディズニーランドでは6時間待ちのアトラクションもあったみたいです」などと話を違う方向に向けてしまうのです。
また「私は温泉に行きましたよ」などと自分の話をはじめてしまう人もいます。
相手は、自分の話す世界とは違うところに行ってしまったな。寂しいなと感じます。
二人が別々のイメージ、別々の気持ちでいるのですから、楽しい気持ちにはなりません。
一緒にいても相手につまらない思いをさせてしまう人とは、無意識にこういうことをしているのです。
コミュニケーションがうまい人が、その内部でしていることは全く表に見えませんから、話が苦手な人がその秘訣を学ぶことはできません。
これが口下手、雑談下手がなかなか直らない理由なのでしょう。
相づちが二人をつなぐ
ここで重要なコミュニケーションツールが相づちです。
相づちは一見、大した役割を果たしていないように見えます。
だからコミュニケーションが苦手な人ほど、人の話に相づちをあまり打ちません。
相手の話を想像しようとしていないので、気持ちが湧かないのでしょう。
さらに、自分が話す時は相手に相づちを打つ時間を与えていないのです。
このようなことが理由で、コミュニケーションが苦手な人の会話には、相づちがあまり生まれません。
しかし、この相づちが互いを繋ぎ、同じ気持ち、同じイメージを思い描く大事な役割を果たしています。
相づちを打つことで、相手は自分が受け入れてもらえていると安心できます。
すると相手には新しいイメージがパッと浮かんで来て、話が広がります。
面白いことに相づちを打った聞き手にも、聞いてみたこと、話してみたいことがどんどん浮かぶのです。
誰かの話を聞く時は、まず想像力を働かせ、その世界に入り込み、
目の前でその出来事が起こっているかのような気持ちになってみましょう。
思わずいい相づちが飛び出て来たら、聞く力がついたと思って間違いないでしょう。
居心地のいい人の話を聞く姿勢:まとめ
- 人の話を聞く時は、まず想像する
- その想像の中心には必ず相手自身を据える
- 時には自分がそれを体験しているかのような気持ちになる
- 自然に言葉が漏れ出て来たら、それが相づち
- 話を聞く時はしっかり相づちを打つと意識する