もし歴史の先生にドラマチックに話す力があれば
歴史の教科は人気がない。
とくに女性には全くの不人気だ。
それは歴史の教師の教え方に、大きな問題がある。
例えば明治維新の物語
1864 第一次長州征伐
1866 薩長同盟
1866 第二次長州征伐
1867 大政奉還
1868 戊辰戦争~鳥羽伏見の戦い
1868 五箇条のご誓文
これが幕末から明治維新への流れです。さあ、年表を覚えましょう。
って、こんな教え方で歴史に興味など持てるわけがない。
伝え方ひとつで意欲が湧く、人が動く
もしも歴史の先生に、ドラマチックに伝える力があれば生徒の学ぶ意欲は大きく変わるだろう。
歴史とは熱いドラマの連続なのだから。
「みんな、江戸幕府はけっこう力があったのに、なぜ薩摩や長州に負けたと思う?
最新の銃器も江戸幕府は実は持っていたんだよ」
「わかんなーい」
「じゃあ、これはどう。当時の新兵器、スペンサー銃が大量に日本に持ち込まれた訳はわかる?
これは日本史を見ているだけじゃ見えないことなんだ」
「ふーん」
「さあ、世界史の年表を見てみよう。1868年、江戸幕府が武力で倒れる直前に世界では何が起こっていたかな?」
「先生、アメリカ南北戦争が1865年に終わっています」
「いいところに目をつけたじゃないか!ふたつの国の歴史はどうつながるんだろう」
「・・・」
「戦争が終わって困る人がいるんだ。戦争で儲けていた人ね。だれ?」
「銃を売る人?」
「そう!南北戦争が終わって、儲け口がなくなった。さあ、どうする!」
「戦争が起こりそうな国を探す?」
「そうだ。または戦争を起こすっていう手口もある」
「えーーーーーーーっ!」
「それは現代でもしょっちゅう行われているんだよ」
「本当ですか!」
「さあ、アメリカで余った銃をどうするか。死の商人たちが弱っているところに登場するのが、あのグラバーさんだ」
「長崎、グラバー亭の?」
「それそれ。そのグラバーさんが、ちょうどいい国がありまっせ。日本で戦争が起こりそう。いやちょっと手を貸したら、戦争が起こりそうでっせ」
「なんで大阪弁なの?」
「銭儲けの話はやっぱり大阪弁が一番合う」
「なるほろ」
話の中にドラマがあるから人は魅了される
ただの年号と情報。
それだけでは人の心は動かない。
しかし、人間が登場すると人は興味を持つ。
各々の思惑があり、喜びがあり、悲しみがある。
会話があり、思いがあって、振る舞いがある。
これをドラマと呼ぶ。
話の中にドラマがあって、人間が登場し、いろんな気持ちが重なり合うと人はもう堪らない。
印象にも残るし、興味も段違いに湧く。
これは歴史の先生だけに限った話じゃない。
営業の人も、保健婦さんも、歯科医師さんも、税理士さんも、恋を語る人も、全てに言える話だ。
ただ言葉を連ねても仕方がない。
情報をいくらあふれさせても、人の心には届かない。
ドラマをはさんで話ができる人だけが、多くの人の心を揺り動かすことができるのだ。
TALK&トークとは、そういう話すスキルがいっぱい詰まった教室です。
ドラマチックに話す力、ぜひ手に入れにお出で下さい。
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