なぜあなたの話は最後まで聞いてもらえないのか②
このコラムは「なぜあなたの話は最後まで聞いてもらえないのか①」の続編です。
①はこちらからご覧下さい。
聞き手に相づちを打たせて話すと最後までついて来る
相手が自分の話を最後まで聞いてくれない。
そんな相談をある男性から受けた私は、彼に2つ目のアドバイスをしました。
彼に改善してもらったのは、まるで独り言のような伝え方です。
彼は自分の話に自信が持てなかったようで、相手から目をそらし、ぼそぼそとした声で話す特徴がありました。
それは相手から見ると、自分に語り掛けているようには見えないものだったのです。
すると相手はその先に面白い展開が待っているとは思えなくなります。
ましてそれが三人、四人の中でのこととなると、誰かが質問をしたり、話を横取りしたりすれば、あっという間に皆の関心はそちらに向かいます。
彼の話はまるで終わったかのような扱いになってしまっていたのです。
そこで私は彼に2つ目のアドバイスをしました。
① 相手の顔を見て話すこと
② あなたに語り掛けていますよという気持ちで語尾に力を入れる。
② 言葉を短く切って間を空け、相手が相づちを打ちやすくすること
相手に語り掛けていることをしっかり伝える。
相手に相づちを打たせることで、互いの言葉と気持ちを交流させる
このように話すと、聞き手の頭の中にはその内容が映像で浮かぶようになるのです。
それはまるで、あなたが体験したシーンに相手を招き入れるような、そんな状態です。
そうなれば、相手はまるで自分もその現場にいて、その内容を体験しているかのような気分になれるのです。
たとえば、こんな内容の話を相手に伝えたい場合。
子供と動物園に行ったら、ちょうど白熊の赤ちゃんが生まれたばかりで、その子の名前を募集していたので、子供と相談して「トノ」という名を投稿して来た。
こうしていっぺんに伝えてしまうと、聞き手は言葉を受け取るのがやっとで、その内容を映像にできません。
するとただ理解するので精一杯。
相手に感情移入してもらうことができないので、話を真剣に聞いてもらえないのです。
それを次のように話してみます。
子供と動物園に行ったのよ。
・・・相手「ええ」そしたらちょうど白熊の赤ちゃんが生まれたばっかりでね。
・・・相手「へー!」その子の名前を募集してたの!
・・・相手「おー!」子供と相談してね
・・・相手「ええ」「トノ」って名前を付けて
・・・相手「あら、いいじゃない!」その場で投稿して来たのよ。
・・・相手「それは良かったね」
これでほとんどの人が、あなたの話を最後まで聞き、その内容を楽しんでくれるようになるでしょう。
もしそれでも余計な質問(ストーリーに関係ない)をされたり
相手が話を奪って話しはじめたら
「ちょっと待って、まだ話は終わってない」と言って奪い返しましょう。
なぜあなたの話はなぜ最後まで聞いてもらえないのか ②:まとめ
- 独り言のように話さない
- 相手を見て語り掛ける
- 間を作って相手に相づちを打たせる
- すると相手の頭の中に映像が浮かび、相手自身がその場にいるかのような気になる
- あなたの話すシーンに入り込んだ相手は、あなたが感じたような気分を味わえる
- 相手はあなたの話にどっぷりはまって、話を聞き入り、話を最後まで聞いてくれる