「見合いに出て来る男性にいい男はいない」と噂される問題について

日本

見合いで出会う男性にいい男は本当にいないのか

見合いで出会う男性にはいい人がいない」
「別にぜいたくを言っているわけではない。ふつうの人でいいのに、そのふつうの人がいない」

ネットで時々目にする、女性からの相談(苦情)です。
もちろん本当は素敵な男性もかなり存在していますし、
女性にも困ったタイプの人がいます。

それでも、女性と心温まるようなコミュニケーションがとれる男性は少ないのは確かです。
けれども、だからと言って男性たちを責めるのは気の毒と私は考えます。
なぜなら、男性たちはなじみの薄い他人と打ち解け、共感しあうスキルを習うことなく社会に放り出されるからです。

こんにちは。大阪は淀屋橋でコミュニケーション話し方雑談力を教えている野口敏と申します。
習ったその日から上達を実感できるコミュニケーション教室、TALK&トークを主宰しています。

今回は「見合いで出会う男性にいい人はいないのか」問題についてお話をいたします。

男性は女性といい関係を続ける教育を受けていない

日本の男性は、基本的に他人と共感を持って接するスキルを学ばずに社会に出ます。
家庭でも学校でも、他人と親しみを持って過ごすスキルなど教えてくれる人は、いなかったのではありませんか。

男性が押し付けられるのは、「優れている者だけが愛される」というゆがんだ価値観です。
他人との親しみや結びつきに価値を感じる女性とは、
コミュニケーション力に差がついても仕方のないところもあるのです。

結婚問題では「収入の格差」ばかりが目立ちますが、
本当は、知らない人と打ち解けて親しくなる「コミュニケーション力の男女格差」の方が問題なのです。

知らない人には挨拶をしない習慣が、婚活で苦労する原因になる

男性が婚活で苦労する原因は、何気なく送る日常生活に散見できます。
たとえば、多くの人は「知らない人とは話さないもの」という固定概念を引きずったまま大人になります。

だからマンションや自分の家の近辺で出会う人に、挨拶をする気持ちがある人は少数派のはず。
せいぜい「形だけ」「相手がしたら自分もする」程度の認識ではないでしょうか。
彼らが挨拶をする対象は、仕事で関わりのある人たちや客であり、見知らぬ人はその対象には入っていません。

婚活は全く初対面の相手と、強い緊張を強いられた場面で会うもの。
しかも、たった1時間でお相手の気持ちをつかまないと、次には会ってもらえないのです。
婚活では女性の気持ちを優しく包み込む対応が求められるのですが、
それができる男性(約3割)は、とっくに恋愛で結婚しています

ふだんから知らない人に温かく接するトレーニングをしていない人が、
初対面の女性の緊張を解いて安心させる対応ができないのは、仕方のないことです。

環境も好みも違う人と話すトレーニングを受けていない

会話も同じ
暮らして来た環境も好みも違う人と心を通わせる会話など、誰も教えてはくれなかったはずです。
たとえば、自分がしたこともない、知識もない話を女性にされてスムーズにお話ができる人など、ごく少数のはず。

女性から「いま、バスケットボールのBリーグにはまってます。千葉ジェッツのファンクラブに入ってます」と言われても、その話について知識がなければ、会話をふくらませることはむずかしいでしょう。

そんな状態で女性と会うのです。
仕方なく「バスケやってたんですか?」「千葉ジェッツの誰が好き?」「月に何回見に行く?」とありきたりなことを尋ねて、会話はすぐに行き止まり

あとは相手が興味の湧かない自分の話、
たとえば「自分の仕事の説明」「趣味の話」「投資の話」「ゲームの話」などをして、時間を持たせるので精一杯。

さすがに女性はうんざりすることでしょう。

しかし、男性たちも気の毒と言えば気の毒。
社会全体がコミュニケーションに手を抜いて、人と関わり合うことを避けているのです。

初対面で話題も違う女性と心通わせるコミュニケーションなどそう簡単にできるわけなどありません。

コミュニケーション力がないと認めるのは恥ずかしいことですか?

コミュニケーションの取り方など、習ったことがないのですからうまく出来なくても当たり前です。
しかし、男性は自分の至らなさを認めるのをとても怖がります。
自分はふつうですよ。会社でも同僚としゃべっていますし」などと強がってしまいます。

婚活ではありませんが、ある50代の男性が、
三年前に離婚しました
次男は引きこもりで、私と話をしようとはしません」と言いながら、
「とは言え、自分のコミュニケーション力に不足があるとは思いません」
と言っていましたから、男性にとって自分の至らなさを認めるのは、死ぬより苦しいことなのかもしれません。

たとえば、こんな力をマスターできれば結婚することもむずかしくありません

1⃣ 出会った瞬間に相手を和ませる安心感
2⃣ 相手がつい話したくなる共感力
3⃣ 相手があなたに興味を深めるオープンな話題力
4⃣ 会っていない時でも相手がうれしくなる言葉を送るメッセージ力
5⃣ あなたのことをいつも考えていますよと伝える愛情表現力

本当はこういう力を、20代中頃までに身につけておく必要があったのです。
こういうことを教えられない社会全体も反省すべきところだと、私は思います。

一人の男が本当のコミュニケーション力を身につければ、
それは出会う女性を幸せにすることにつながり、
生まれて来る子供たちに喜びを与えることになります。

コミュニケーションとは、ただ思ったことを伝えるだけの小さな道具ではありません。
人と人を結び、何もなくても幸福な気持ちを生み出し、周りにいる人を健康にする
心の栄養なのです。

婚活がうまくいかなかったことは、好機かもしれません
自分に足らない部分に気づくことができたのです。
ぜひTALK&トークで、自分と他人を結びつける素晴らしい才能を磨いてみませんか?